支持足と遊足





●支持足と遊足

○支持足…体重のある方の足
○遊足…体重の掛かっていない方の足

 ここでは、体重のある方の足を支持足と表現しています。踊りにおいて、左右の足の両方に体重が置かれていることはほぼありません。どちらかの足が体重を支えています。
 一方、体重のかかっていない方の足をここでは、遊足と表現しています。体重がかかっていないので空中で自由に動かすことができます。狭義のステップとは、遊足が床に着地し支持足にチェンジする動きの事をいいます。
 足は2本で1セットです。当たり前のことですが、踊りになるとその当たり前のことが無視されてしまうことがあります。

 指導者が、右足を右横にステップして下さい、と指示した時、右足だけを意識するのではありません。右足をステップするのであれば、まず左足が支持足であることが分かります。ということは、カウントの前に左足に体重をかけておく必要があります。その左足はほとんどの場合膝の力を抜いて緩ませ、少し曲っているでしょう。動き出す時、右足だけを横に出すのではなく、左足の膝を伸ばし、遊足である右足の膝を伸ばしながら右横に右足を出します。右足のボールを床に触れさせ、そのまま体重をかけていき、左足から右足へと支持足がチェンジします。
 この様に体重移動であるステップは、両足の動きによって完成します。しかし、通常指導者はそこまで砕いて説明しませんので、右足を横、左足を閉じる、という風に遊足優先で指導します。単純な動きであればいいのですが、遊足でタッチ、キック、スイングなどの空中動作をする場合、支持足の動きには注目する必要があります。ホップするのか、膝の屈伸をするのかを確認しないと指導者が口で表わさないことがあるからです。
 遊足で空中動作をする場合、支持足は少なくとも膝の屈伸を行います。そうしないと、身体で刻むリズムが途切れてしまうからです。
 リズムは身体中で刻みます。そのリズムは足でとるのではなく、ダンスを踊る時の中心であるみぞおちの上の部分です。つまり中丹田です。中丹田からリズムを刻み、その結果、腕から手、腰から膝・足へとリズムが伝わり、身体中でリズムをとる様になります。

2008-11-04 001
2009-01-07 002 一部追加