アメリカ合衆国






U.S.A.
国 名 アメリカ合衆国
United States of America
首 都 ワシントン D.C.
人 口 2億7494万3496人(2000年推計)
面 積 962万9047km2
民 族 ヨーロッパ系(83.4%)、アフリカ系(12.4%)
アジア系(3.3%) 他
言 語 英語、スペイン語、フランス語 他
宗 教 プロテスタント(58%)、カトリック(26%) 他
亜米利加



Dance

●フォークダンスの種類

●スクエア・ダンス [Square dance]
 スクエア・ダンスは、イギリスからアメリカに移民した人々によって踊られました。
 イギリスのイングリッシュ・カントリー・ダンス、フランスのコチロン、カドリールなどを起源に誕生したグループ・ダンスです。
 アメリカの初期の開拓者達は、大陸を移動していく間に、
 各地でスクエア・ダンスを踊って楽しみ、多くの人々に受け入れられ、アメリカ中に広がりました。
 スクエア・ダンスは、その後、流行と衰退を繰り返し、
 1945年、長い太平洋戦争が終わってからは、
 人々は解放感から自分たちのくつろぎをこの伝統的なスクエア・ダンスに求め、
 スクエア・ダンスは大流行し、現在ではアメリカのナショナル・ダンスとして定着しました。

 ○スクエア・ダンス(オールド・タイム)
  初期のころ踊られていたスクエア・ダンスで、フォークダンスで踊られるのは、ほぼこちらです。
  踊りの順番が決まっており、コーラー、ダンサーは曲に対してのフィギュアの構成を覚えて踊っていました。
  通常は、決まった踊りを、1組から2組、3組、4組と順番に踊りました。
  この事は、初心者でも、1組でさえなければ踊りを覚えることができるので、初心者にとって有利でした。
  踊りは、前踊り+主踊り+間踊り+主踊り+後踊り、という構成が一般的です。
  伝統的なスクエア・ダンスの多くは複雑でしたが、
  ダンサーは何年もの間それを正確に繰返していたので踊りがくずれることはありませんでした。
  また、その踊りを知らない人でも、繰り返し踊られる踊りを見学する内に覚えることができたので、
  初心者教室などは必要ありませんでした。
  あの町この町、グランド・スクエア、かがり火囲んで、草競馬、おおスザンナ、
  キャトル・コール・ワルツ、ジングル・ベル、ネリー・ブライ、バリから来た娘などが日本でも踊られています。

 ○モダン・スクエア
  新しいタイプのスクエア・ダンスで、スクエア・ダンス専門のサークルでは、こちらを踊ります。
  田舎の香りの強い伝統的なスクエア・ダンスが都会へと流れ、
  都会特有の力によってスクエア・ダンスは現代化しはじめました。
  田舎風のパター・コール(おしゃべりコール)はだんだんと消え去り、
  ハッシュ・コールが登場しました。
  ハッシュ・コールの登場によって、ベーシック・ムーブメントをコーラーの思い通りに
  即興的に組み合わせる踊り方が流行し、モダン・スクエア・ダンスと呼ばれる様になりました。
  モダン・スクエア・ダンスの流行によって、ダンサーは踊りの順序や流れを覚えなくてもよくなり、
  その代わりにコールに耳を傾けるようになりました。
  新しいダンサーは、踊りを覚えるために ビギナース・クラスに入ることが必要になりました。

●コントラ・ダンス [Contra dance]
 コントラ・ダンスとは、文字通り「対立の踊り」で、カップルが向き合った
 2列のロングウェイズ隊形 [Longways formation] で踊られます。
 アメリカの北東部のニューイングランド地方、特に北部のカナダに近い、
 メイン州、バーモント州、ニューハンプシャー州の各州で育ち踊り続けられてきたもので、
 踊りの形としては最も古い部類に属していながら、
 コーラーの指示によって踊られるというのが特徴です。
 アメリカのダンス用語では、コントラ・ダンスとニュー・イングランドとは同義語として扱われるほど、
 この地方に根強く定着しています。
 1620年に英国を追われたピューリタンの一部が、
 新天地を求めて初めて上陸したのがこの地方(ボストン の近く)で、
 初期の移住者は、アイルランド、スコットランド、イングランドの3民族がほとんどでした。
 現在でも、彼らの祖国である英国以上に古色蒼然たる習慣を守り、アメリカでも最も保守的な地方です。
 冬季には雪が多く、寒さも厳しいのですが、夏になれば素晴らしい避暑地となります。
 気候風土はちょうど日本の北海道に似ています。
 この地方に移り住んだ踊り好きの3民族が、それぞれの特質を加味して育て上げたのが、
 この地方独特の踊りコントラ・ダンスです。
 「8呼間を数えられる者ならば、誰にでも踊ることができ、素晴らしさに共鳴し夢中になる」と、
 1961年に来日されたコントラ・ダンスの権威で
 一番の人気者名コーラーのラルフ・ページ氏が明言していますが、
 まさにその通りで、文字通り老若男女が一緒になって踊りに興じる姿は、
 波のうねりを思わせるものがあり、他の踊りでは一寸見られない光景です。
 コントラ・ダンスがこのように人々を惹きつけるのは、アンクル・ライフによれば、
 「多分、イングランド人の因襲尊重、アイルランド人の牛のような頑固性、
 スコットランド人の類を見ないほどの強情さ等が適当に調合されたものだからであろう」と言うことです。
 これに加えて、19世紀にカナダのケベックから流れ込んだフランス系カナダ人の人種的な明朗さがあげられます。
 今日では、アイルランド調の音楽を演奏するのは、たいていがフランス系カナダ人の子孫だそうです。
 音楽は、ジグ [Jig] 6/8拍子とリール [Reel] 2/4拍子がほとんどで、
 少しマーチ [March] 調のリズムもとりあげられています。
 踊りは、ほとんどが 64呼間のくりかえしで、踊り方は定まっていますが、
 熟練者が多い時はコーラーによって、思いがけないフィガーが飛び込んだりします。
 基本的な動作が少しあるので、それさえマスターしてしまえば、たいていの踊りは難なくこなすことが出来ます。
 コントラ・ダンスのコールは独特で、音楽に合わせて踊り手に語りかけ、導き、冗談をとばします。
 スクエア・ダンスの場合はコーラーの新しい指示を聞こうとして耳を傾けながら踊りますが、
 コントラ・ダンスの場合は新しいフィガーはなく、コーラーが何を言い出すか、
 からかわれたら言い返してやろうと耳をすませるのです。

●ラウンド・ダンス [Round Dance]
 ラウンド・ダンスとは、サークルになってすべてのカップルが同じフィギュアを踊るように振り付けられた踊りです。
 通常、社交ダンスのステップで振りつけられています。
 全員が同じフォーメーションで踊るラウンドダンスは、自由なフォームで踊る社交ダンスと異なり、
 ダンサーの一人一人がどのようにしてフィギュアを実行し、どのように踊るかということに集中することができます。
 ラウンド・ダンスの大きな特徴は、「キューア」の存在です。
 キューアは、踊りをリードするために、次のフィギュアをコールします。これを“キュー”と言います。
 次のフィギュアに入る4呼間手前くらいで、キューアはキューを出しますので、
 もし聞き漏らしたら踊ることが困難になります。
 ラウンドダンスには、「フェーズ」と呼ばれる6つのレベルがあります。
 フェーズ1 および フェーズ2が「Easy Level」です。
 フェーズ3、フェーズ4は中間レベルで、高度なワルツ・フィギュアを含め、
 世界各地の様々なリズムが導入されます。
 リズムとして、フォックストロット、クイックステップ、タンゴ、 チャ、ルンバ、ボレロ、 マンボ、ジャイブ、  
 スウィング、ウェストコースト・スウィング、サンバ、 パソ・ドブレ、スロー・ツーステップなどがあります。
 フェーズ5、フェーズ6は社交ダンス競技会において見られるようなフィギュアを含む上位のレベルです。
 昔のラウンド・ダンスは、その踊りの本来のステップがポルカでも、ショーティッシュでも、
 その本来のステップ形式にこだわることなく適当に踊られていました。
 アメリカ人の国民性によるものと思われますが、そのことが多くの人々にレクリェーションとして受け入れられ普及しました。
 踊る機会は、スクエア・ダンスの時やフォークダンスの時であり、
 ラウンド・ダンスのみを踊るグループというものはありませんでした。
 現在、ラウンド・ダンスは一つのダンスの分野として確立しています。
 専門誌「セット・イン・オーダー」によって、アメリカ全土はもちろんのこと、
 世界各国に、毎月何十もの踊りが次々と発表され、踊りの数が大量に増えたため、
 踊りを追求するラウンド・ダンス専門のグループが次々と生まれているのです。
 踊りの傾向は、動きが複雑化したこと、ステップ、スタイリングが
 社交ダンス的に重要視されていることがあげられます。
 さらに詳しく→ラウンド・ダンス

●フラ [Hula]
 ハワイの民族舞踊。
 女神ラカにささげる儀礼の一部としておどられたもので、
 手足の象徴的な身振りによってまいおちる葉や空をゆく鳥、
 波の中をおよぐ魚などの自然を描写し、古くからつたわる神話や伝説を表現します。
 ダンスを構成するのはオラパという機敏な若者の踊り手と、
 ホオパという歌と楽器をうけもつ落ちついた老人たちです。

 踊りは6種類の基本動作からなり、手足を前後や左右にうごかし、
 腰をふり、膝をまげ、とびあがり、旋回をみせます。
 これらがかぞえきれない組み合わせをつくり、さまざまな変化を生みだしていきます。
 男女の踊り手は膝まであるパウとよばれるスカートをはき、
 腕輪のクペをつけ、頭には花輪をかぶります。
 現在では、魂の強さを表現するはげしく攻撃的な男性の踊りと、
 うつくしい歌詞にあわせた優雅な女性の踊りが主流となってきました。
 毎年、フラの競演がおこなわれ、新しい作品もつくられています。