フォークダンス用語集


 ホ
●ホービエッツ [ Holubiec ]
 ポーランドのクラコビヤク、マズールのステップ。
 両足の踵を空中にて打ち鳴らす動作をいう。
 クラコビアクの場合、左足でホップし右踵を左踵に打ち合わせる動作を2回行ない(ct.1-2)、その場で右左右とスタンプ(ct.3&4)、という組み合わせが多い。

●ボール [ Ball ]
 足の親指のつけ根のふくらみの部分。

 
●ホーンパイプ [ Hornpipe ]  
 イングランドのフォークダンス。
 4/4拍子、主として均等な拍から成る。「水夫のホーンパイプ(The Sailor's Hornpipe)」が有名。

●ボカーゾー [ Bokazo ]
 ハンガリー。
 踵を打ち合わせること。
 左足に重心をおき、膝を少し曲げ、右足は膝を少し曲げて横か斜め後ろに少し上げる。この時、両膝はあまりはなさず、いくぶん内股の感じになる(ct.1)。
 右足を左足に鋭く揃えてステップし、両踵を打ち合わせ、同時に両膝を伸ばす(ct.&)

●ボス・ハンド [ Both Hands ]
 向かい合って両手をとること。両手はクロスしないでつなぐ。

○ボサノヴァ [ Bossa Nova ]
 ブラジルの音楽と踊り。
 1960年に起こり、60年代中ごろまで流行した音楽と踊り。
 ダンスは、やわらかく膝を使い、左右にスウェイするように踊る。

○ホタ [Jota]
 スペイン北部。アラゴン地方。
 農作業を終えた男女が身なりを整えて踊っていた。
 速い3/4拍子。

●ボックス [  Box ]
 箱形にステップする。
@ワルツ(3/4拍子)の場合
 第1動作 左足を前にステップ (ct.1)、右足を左足のそばを通って右にステップ (ct.2)、左足を右足にクローズしてステップ (ct.3)。
 第2動作 右足を後ろにステップ (ct.1)、左足を右足のそばを通って左にステップ (ct.2)、右足を左足にクローズしてステップ (ct.3)。
 男性は第1動作〜第2動作、女性は第2動作〜第1動作の順に行なうことが多い。
Aタンゴ(4/4拍子)の場合

●ホップ [ Hop ]
 体重のかかっている右足で跳びあがり、右足で着地すること。

●ホップ・ステップ・ステップ [ Hop step step ]
 バルカン、イスラエル。
 左足でホップ (ct.1)、右足をステップ (ct.&)、左足をステップ (ct.2)
 右足ホップから反対の足で行なうこともある。
 このステップで、前進、側進、回転を行なう。

 
●ボトム
 ロングウェイズの踊りで、正面と反対側のこと。フットともいう。

○ホラ [ Hora ]
 ルーマニア。
 2拍子が主流。シングル・サークルで踊られ、手の動きをともなう踊りが多い。

○ホラ [ Hora ]
 イスラエル。
 イスラエル建国後、ルーマニアから移住してきた人々が伝えた踊り。新生イスラエルの雰囲気に最も適しており、やがて国踊となった。
 シングル・サークルでVポジションの踊りが多く、エネルギッシュに踊られる。
 ホラには、2種類あり、一つは「オールド・ホラ」と呼ばれるもので、6呼間単位の動作を曲の最初から最後まで続ける。
 もう一つは、曲に振りつけた踊りである。

○ホラ [ Hora ]
 トルコ。
 ヨーロッパ部地方で踊られている踊り。

○ポルカ [ Polka ]
 チェコ発祥。2/4拍子のカップルの踊り。
 1830年ころにチェコのボヘミアに起こり、タトラ山脈近辺のスロバキア、ポーランドに伝わった。後には、世界中で踊られるようになったインターナショナル・ダンス。

●ポルカ・ステップ [ Polka Step ]
 2/4拍子。
 左足でホップ (ct.ah)、右足を前にステップ (ct.1)、左足を右足にクローズしてステップ (ct.&)、右足を前にステップ (ct.2)
 次は右足のホップから。
 後ろ、横にも行なう。

●ポルカ・ターン [ Polka Turn ]
 ポルカによるターンの方法は、特殊なものを除けば、次の2つである。
ステップは全てボールで行ない、回転はピボットによらず、ホップの瞬間の膝の振りを利用する。

@第1動作 左足を左にステップ (ct.1)、右足を左足にクローズ (ct.&)、左足を左にステップ (ct.2)、左足でホップすると同時に、右足の膝をあげ、右横から後方へ強く振り、その勢いで2人は右に半回転する (ct.ah)。
  第2動作 右足を右にステップ (ct.1)、左足を右足にクローズ (ct.&)、右足を右にステップ (ct.2)、右足でホップ(膝の振りは入れない) (ct.ah)。
A第1動作 上体を右回りさせながら、左足を左斜め前に大きめにステップ (ct.1)、上体なお右まわりさせながら、右足を左足にクローズ、逆LODを向く (ct.&)、左足を左斜め後ろにステップ (ct.2)、左足でホップすると同時に、右足の膝をあげ、右横から後方へ強く振り、その勢いで2人は右に半回転する (ct.ah)。
  第2動作 上体を右回りさせながら、右足を右斜め前に小さくステップ (ct.1)、上体なお右まわりさせながら、左足を右足にクローズ、LODを向く (ct.&)、右足を左斜め前にステップ (ct.2)、右足でホップ(膝の振りは入れない) (ct.ah)。

@Aともに、男性は第1動作〜第2動作、女性は第2動作〜第1動作の順におこなう。

○ポルスカ [ Polska ]
 スウェーデン。「ポーランドの」という意味。
 音楽的にはポーランドの影響を受けているが、踊りはスウェーデンで独自に発展したものといわれている。

○ボルタ [ Volta ]
 フランス南東部のプロバンスで、16世紀に踊られた踊り。
 17世紀初頭には、ボルタは無作法だとしてルイ13世によって禁止される。

○ボレロ [Bolero]
 スペイン。
 あまり速くない3/4拍子の曲で、カスタネットの伴奏で踊る。
 元々は、貴族社会の踊りだが、各地の大衆に親しまれるようになったスペインの国民的な舞踊。

○ホローポ [ Joropo ]
 ベネズエラの音楽と踊り。
 大草原地帯で暮らすカウボーイ達(ジャネーロ)の歌と踊りである。クワトロ(4弦ギター)、アルパ(ハープ)、ギター、マラカスなどの楽器で演奏される。速くて激しい3拍子のリズムで踊る。

○ポロネーズ [ Polonez ]
 ポーランドのナショナル・ダンスのひとつ。
 3/4拍子。フランス語で、「ポーランドの舞曲」の意味。
 農民の踊りとは異なり、貴族たちの舞踏会最初のグランド・マーチとして踊られたもので、現在でも舞踏会や公演のプロローグとして盛んに踊られており、気品と優雅さにおいて絶無といわれている。
 16世紀に踊られていたポロネーズは、4/4拍子であったが、後に3/4拍子になったと伝えられている。
 17世紀には、ドイツ語でポルニシェ・タンツ、ラテン語でチョレア・ポロニカと呼ばれ、19世紀にはヨーロッパ中に普及した。

●ポロネーズ [ Polonez ]
 ポーランドのナショナル・ダンスであるポロネーズのポジションとステップを解説する。

第一ポジション
 パートナーとサイド・バイ・サイドにならび、男性は右手を斜め前に手の甲を女性に向けて伸ばし、女性の伸ばした左手(手のひら下向き)の4指を上にのせる。連手は肩から前方にやや傾斜がつくようになり、男性の右手と女性の左手の角度は60度に保つ。
 あいている男性の左手は握って手の甲を前面に見せてわき腹に当てる。
 女性は右手の4指を前にしてスカートをとり、肘を張る。
 第一ポジションの変化形として、男性が左手を腰に置かず、右手と対象になるように左に伸ばすポジションもある。

第二ポジション
 第一ポジションの間隔のまま、男女とも左手で連手する。男性の手のひらは上を向く。
 男性の右手は、女性の肩の後ろに伸ばしてあげる。手のひらは下向きにする。
 女性の右手は第一ポジションと同様にスカートを持つ。

 ポロネーズのベーシック・ステップ
 両足の踵を閉じ、つま先を60度程開いて立つ。
 ステップを踏む時も、60度を維持する。
 前の小節の最後に左膝をかなり深く曲げる(ct.ah)
 右足をつま先を床からはなさずに前に伸ばし、小指のつま先から大きくステップ(ct.1)
 左、右と膝を伸ばして2歩やや小さめのステップで前進(ct.2-3)
 このステップも小指のつま先から行なう。
 右膝を曲げて次のステップの準備をする(ct.ah)

 クイック・ステップ
 女性のみのステップで、1呼間に2歩、膝を伸ばしたまま、ボールにてステップする。

○ホロン [ Horon ]
 トルコ。
 黒海沿岸地方で踊られている速いテンポの7拍子の踊り。
 一列に並び、隣の人の手をしっかり握って、速いステップの足さばきで踊られる。トルコ各地の民族舞踊の中でも難しいものの代表で、一人でも狂えば隣の人の足を蹴飛ばすことになってしまう。
 ホロンでは、列の中心に位置する人がリーダーで、かけ声をかけ、踊りを変える合図を出す。
 男性の衣装は騎馬民族風である。
 伴奏には、バイオリンの一種であるケメンチェがつかわれる。

○ポーレチケ [ Poleczke ]
 ポーランド。
 ポルカの指小形。つまり、「ポルカちゃん」の様な意味。

★ポントス [ Pontos ]
 元トルコの黒海沿岸地方の人々のこと。
 1922年のギリシャ・トルコ戦争の結果、住民の相互交換が行われ、黒海沿岸に住んでいた人々の多くは、トラキア地方へと移住した。彼らは、移住前にトルコで踊っていた踊りを伝承し、現在も踊っている。

○ポントゾー [ Pontozo ]
 ハンガリー。男性舞踊。

○盆踊り
 日本。
 念仏踊りが盂蘭盆会の行事と結びついて始まる。本来は、死者を供養する行事である。