フォークダンス用語集


 タ
●ターン [ Turn ]
 イングリッシュ・カントリー・ダンス。
 指示された二人が向かい合い、両手を取って回転し、元の位置に戻る。
 ステップは、ウォーキング、ランニング、スキップ、バズ・ステップ。

●ターン・シングル [ Turn Single ]
 イングリッシュ・カントリー・ダンス。
 一人で行うターンで、立っている位置を起点に右に一回転する。
2拍子、4拍子系では、4呼間で一回転を行い、3拍子の場合は3呼間か6呼間で一回転する。

●ダイアゴナル [ Diagonal ]
 斜めの意味。

●隊形 [ Formation ]
 踊る時の全体から見た人の配置。
 上から見た形をいう。

●体形 [ Position ]
 2人以上が踊るときの手の組み合わせ方、体重の支え方の形。

○ダイチョボ・ホロ [ Dajcovo ]
 北ブルガリアのチェーン・ダンス。
 ダイチョヴォとは、男性の名前。
 9拍子系(2+2+2+3) (Q+Q+Q+S)で踊られる。アクセントは、最後のSにあるのでなく、最初のQにあることを注意しなければならない。
 基本のステップは、ホップ、ステップ、ステップ、ステップで、多くの場合、最初のカウント(ホップ)のときに両手をまっすぐに前に伸ばしてあげ、残りの小節を使っておろす。垂直方向のアップ・ダウンの動きが主で、特にホップの時、逆足は膝を曲げて太ももを高く上げる。
 ダイチョヴォの変種にジーザイ・ナネという踊りがある。

●ダウン [ Down ]
 トップ側からボトム側に移動すること。

●ダウン・アップ・ステップ [ Down up Step ]
 右足をステップし、膝を曲げ体を低くする (ct.1)、左足のボールでステップし、体を伸ばす (ct.2)。

●ダゲンガッキ [ 打弦楽器 ]
 弦楽器の分類のひとつのツィター属の中で、弦をバチで打つことによって演奏するもの。英語でダルマシー。
 同系の楽器として、西南アジアのサントゥール、ハンガリーのツィンバロム、中国の洋金(楊琴)、ドイツのハックブレットなどがある。
 ピアノも打弦楽器に含まれる。

●タッチ [ Touch ]
 左足で体重を支え、右足で床または他の場所に体重をかけずに接触すること。接触する場所は、指定がなければ床。
 ポイントともいう。

●タップ [ Tap ]
 左足で体重を支え、右足で軽く床を打つこと。
 通常はボールで行なう。
 タッチより強めに行なう動作である。

○タップ・ダンス [ Tap Dance ]
 アメリカ。
 錫の金具をつけた靴の爪先と踵で床をたたくようにしてリズミカルに踊るダンス。アイルランド移民と黒人の踊りが融合し、19世紀に起こった。

●ダブル [ Double ]
 イングリッシュ・カントリー・ダンス。
 4つのステップで前進、または後退する。4つ目のステップはクローズする。
 横へのダブルは、スライドにて行う。

●ダブル・サークル
 カップルが2重の円周上に並んだ隊形。
@パートナーと同一方向を向く形
  カップルは横に並び、ダブル・サークルをつくる。
  通常は、男性が円内側、女性が円外側に立つ。
Aパートナーと向かい合う形
  カップルはパートナーと向かい合いダブル・サークルをつくる。

●ダブル・ステップ [ Double Step ]
 モリス・ダンス。
 ステップ、ステップ、ステップ、ホップ。ショーティッシュとほぼ同様のステップ。
 ボールでステップし、全体的に弾むように行う。

●ダブル・チェーケシア・ステップ [ Double Cherkesia Step ]
 イスラエルのステップ。
 右足を左足の前に交差してステップ (ct.1)、左足に体重をもどす (ct.2)、右足を左足のそばにステップ (ct.3)、左足を右足の前に交差してステップ (ct.4)、右足に体重をもどす (ct.5)、左足を右足のそばにステップ (ct.6)、右足を左足の前に交差してステップ (ct.7)、左足に体重をもどす (ct.8)。
 1、4、7呼間目に連手を上げることもある。
 また、6呼間目までで終わることもある。

●ダブリュ・ポジション [ W-Position ]
 チェーン・ダンス。
 肘を曲げ、肩の高さあたりで隣の人と手をつなぐ。
 普通に手をつなぐほかに、小指でつないだり、隣の人と掌を合わせる場合もある。

●タマラ・ポジション
 最初にパートナーと向かい合い、少し左にずれて立つ。
 次に男性の右手と女性の左手を頭上でとり、男性の左手と女性の右手を男性の背後でつなぐ。左右反対の体形もとれる。

○タランテラ [ Tarantella ]
 イタリアの代表的な民族舞踊。
 カップル、ソロ、グループで躍動的に踊られる。

○ダルダンス [ Dal Dance ]
 スウェーデン。

○タンゴ [ Tango ]
 アルゼンチンのカップル・ダンス。
 19世紀の半ばにブエノスアイレス付近のラ・プラタ川流域、ラ・ボカ地区で生まれたとされる音楽とダンスの一形態である。
 ガンドンベ、ミロンガ、ハバネラなどの複数の音楽が混ざり合って誕生した。
 20世紀初頭にラテン・アメリカで普及し、1912年ごろアメリカに紹介された。最初はいかがわしいダンスとみなされていたが、現在ではむしろ変化にとんだ身のこなしとロングステップを特徴とする、優雅なダンスとされている。
 そのリズムは、アフリカの踊りに起源があるとされるが、アルゼンチンのタンゴはキューバのダンス、ハバネラから影響をうけているといわれ、2拍子の歯切れのよい独特なリズムをもっている。
 日本では、アルゼンチンからヨーロッパにわたって発展したタンゴをコンティネンタル・タンゴとよび、本場のアルゼンチン・タンゴと区別している。

●タンゴ・ドロー
 タンゴのステップ。
 男性の場合は、左足を前にステップ (ct.1)、右足を右にステップ。このとき、右足は左足のそばを通って右にもっていく (ct.2)、左足を右足にクローズ (ct.3)、休む (ct.4)。
 女性の場合は、右足を後ろにステップ (ct.1)、左足を左にステップ。このとき、左足は右足のそばを通って左にもっていく (ct.2)、右足を左足にクローズ (ct.3)、休む (ct.4)。

○タンザラ [ Tamzara ]
 アルメニアのライン・ダンス。

●タンブーラ [ Tambra ]
 インドのタンブーラは、ドローン(通奏音)専用の伴奏楽器。
 主奏者のシタールのために基本となる音をくりかえし奏で続けるとともに、その音の響きとうねりによって空間をつつみこむ役割を持っている。

 ブルガリア、マケドニアのタンブーラはリュート属の撥弦楽器。弦の数は復弦4コースが一般的。演奏は第一弦をメロディー弦にして、他の3弦はドローンとして使うのがこの楽器本来の使い方である。